ベビーローションや化粧水の成分表示、皆さん一度は見たことがあるのではないでしょうか。成分表示は、その商品に含まれている量の多いものから順に記載されていることはご存知ですか?おそらく、ほぼ全てのスキンケア商品の成分表示で先頭に記載されているものは「水」です。つまり、これらの商品に1番多く含まれている成分は水なんです。
でも、水にも種類があると思いませんか?飲料水でも、軟水、硬水、水素水、炭酸水など色々ありますよね。ということは、スキンケアに使う水にも種類があるのではないか?と思いました。実際、成分表示では「水」となっていても、その水は水道水や軟水、硬水といった可能性があるんじゃないかな、と思うのです。有効成分やオーガニックに気を付けることも大切ですが、含まれている量の多い成分にも注目すべきではないでしょうか!
今回は、ベビーローションや化粧水に多く含まれている、また、効果があるとされている水をご紹介します!
精製水
精製水とは、ほとんどの化粧品の成分表示で「水」と記載されているものです。精製水は、蒸留、ろ過、イオン交換のどれか、もしくはそれぞれを組み合わせて、塩素やミネラルといった不純物を除去して作られています。場合によっては、紫外線で殺菌もしくは滅菌されていることもあるようです。
薬局やネットショップなどで、大きなボトルに入って100円前後で販売されているのを見たこともあるのではないでしょうか?また、化粧水やベビーローションだけでなく、コンタクトレンズの洗浄液としても使われていますよね。特別な薬品も使われていないので、飲むこともできるんですよ。
精製水のメリット
化粧水に精製水を使用するメリットは、何よりも「肌に優しい」ということです。水道水は、水を清潔に保つ為、塩素などの不純物が含まれています。国によっては、敏感肌でなくても、顔や身体を洗い流す水道水も刺激になってしまっている場合があるそうです。しかし、精製水は不純物を除去しているので、水道水よりも圧倒的に低刺激なんだそうです。
また、水は軟水と硬水に区別されていますが、これは水に含まれているミネラルの量で区別されています。ミネラルの量が多ければ硬水になり、硬水は飲料としては健康に良いとされています。しかし、髪や肌への刺激が強いというデメリットがあります。水道水が硬水の国へ海外旅行に行って、髪がパサパサになってしまった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一方、精製水はミネラルも除去されている為、いわば「超軟水」です。髪のパサつきが気になる方は、寝癖直しに精製水を使ってみると、症状が改善するかもしれませんよ♪
精製水のデメリット
しかし、精製水には欠点があります。それは、「劣化が早い」ということです。精製水は不純物が無い点が特徴ですが、ボトルを開封し、空気に触れることで不純物が混ざってしまいます。開封後は1週間~10日ほどで使い切る必要があるのです。
また、精製水は様々な処理が行われていますが、「水」であることには変わりありません。肌への刺激は少ないですが、保湿や保護といった効果は無いのです。その為、刺激が無いからといって精製水でしかスキンケアを行わないのは、乾燥肌への対策にはならないので、自分に必要な成分が含まれている化粧水の使用をおすすめします。
温泉水
温泉水とは、地中から湧き出る水のことで、地層にしみ込んでいる水が地熱によって温められたものを指します。通常は、水温が25度以上の水を温泉水と呼びますが、決まった成分が含まれていれば、25度以下でも温泉水として表示することができます。
温泉水のメリット
温泉水が肌に与えるメリットとして、ミネラルが豊富に含まれているという点と、ピーリング効果があります。
温泉水を含んだスキンケアと言えば、アベンヌが有名ですよね。こちらの商品は、ミネラルをバランス良く含んでいるという点が特徴になっています。温泉地によってミネラルにも種類があるようですが、重要なのは、ミネラルは人間の身体にも含まれている成分であるということです。人間の身体のミネラルバランスに近いバランスの温泉水につかることで、肌への浸透を高め、肌を潤してくれるのです。
アルカリ性の温泉水は、毛穴につまった汚れを浮かせたり、メラニンの分解を促進してくれる性質を持っています。温泉に入って肌がすべすべになった感じがするのは、アルカリ性の温泉水によるものです。また、酸性の温泉水には皮膚の表面を溶かし、肌の自然治癒力を促す効果もあるようです。
温泉水のデメリット
自然からの恵みである温泉水ですが、デメリットもあります。
アルカリ性や酸性の温泉は、少なからず肌に刺激を与えます。どちらも性質が強いと肌がヒリヒリしてしまったり、肌荒れの原因になってしまう場合もあるので注意しましょう。また、酸性の温泉水の場合は、浸かった後に必ず身体を流す必要がありますので、注意してください。
そして、こちらは精製水にもいえることですが、「保湿力が無い」ということです。アベンヌで人気のスプレーも、含まれているのは温泉水と窒素なので肌への刺激は少ないです。その為、肌に浸透しやすい作りになっていますが、保湿成分は含まれていない為、浸透した潤いを保つ力はありません。赤ちゃんのような乾燥しがちで代謝の良い肌には、その後に潤いを保つ為のスキンケアが必要になるのです。
電解水
電解水とは、水に食塩などの臀筋を通す物質を入れた後、電気分解をして生成された物質が混ざった水のことをいいます。
電解水には2つの種類があり、殺菌力のある強酸性電解水と、優れた洗浄力がある強アルカリ性電解水があります。洗剤を使わなくても汚れが落ち、肌や環境にやさしいとして、掃除用に販売されているのをみかけるのではないでしょうか?電解水の優れた洗浄力や除菌効果は、キッチンの油よごれやお風呂のカビの防止もできるようですよ♪水だけで汚れを落として、除菌もできるなんて驚きですよね!
また、水の分子が細かく分解されていることによって、浸透率も普通の水に比べて高いのも特徴なんです!
電解水のメリット
電解水を使用した赤ちゃん用のスキンケアとして、メルシーケア 薬用カレンデュラウォーターが話題です。この商品には、「三室ダブルイン型電解水」使用されています。
三室とは、電解システムの種類を指しており、名前の通り分解する為の部屋の数を指しています。電解システムの中では三室型が最も部屋の数が多く、これにより他よりも純度が高く分子の細かい電解水をつくりだすことができるそうです。
この、三室ダブルイン型電解水には、以下の特徴があります。
・肌への浸透が早い
・保湿力がある
・殺菌力が強い
・タンパク質を分解することができる
・腐らない還元力がある
水を電気分解することでこれだけのことができるのは驚きですよね。細かい分子が肌に素早く、奥まで浸透していってくれるので、肌の保湿を高めてくれるようです。また、電解水は安全性の高さに加え、洗浄力や殺菌力の高さから医療器具の洗浄にも使用されています。腐らない、という点も、精製水のように開封してから1週間程で使い切る必要が無いのも嬉しいポイントではないでしょうか。
タンパク質というのは、肌の古い角質のことも含みます。角質を分解することで、肌のターンオーバーを整えてくれるのです。さらに、アトピー性皮膚炎の人の場合は肌にタンパク質が多い状態なので、分解することで肌の状態を良くしてくれるようですよ。
電解水のデメリット
メルシーケアのようなスキンケアに使用されている電解水には、刺激の強いものは使用されていません。しかし、掃除用として販売されている電解水は、その効果を高めるために酸性やアルカリ性が強いものが使われています。特に、アルカリ性の電解水は加水分解という方法で洗浄を行うようで、手についた場合はしっかり洗い流さないといけないようです。肌に優しいとされている電解水の洗浄剤は、注意して使用しましょう!
また、精製水や温泉水と違って、電解水には保湿力があるとされていますが、やはり水なので物足りなく感じる方もいるかと思います。しかし、メルシーケアのカレンデュラウォーターは、アベンヌと違ってオレンジラフィー油という深海魚から抽出した保湿成分が配合されている為、保湿力の面では心配はないように思います。実際、使ってみると塗ったそばから水とは違う、しっとりとした感触があります!
まとめ
精製水、温泉水、電解水の3種類の水のメリット・デメリットをまとめましたが、一番馴染みのない電解水がベビーローションに含まれる水の種類としては一番優秀に感じました。浸透が早いだけでなく、水だけでも保湿力や殺菌力に優れていて、さらにターンオーバーも整える効果があるというのは驚きでした。
電解水が含まれているスキンケア商品はまだまだ少ないですが、その実力を一度試してみてはいかがでしょうか。
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