皮膚科や小児科で保湿剤として処方されるビーソフテン。ヒルドイドとの違いはあるのでしょうか?また、赤ちゃんや敏感な肌の人にも安心して使用できるのでしょうか?このページでは、ビーソフテンクリームについての疑問を調査しました。
ビーソフテンとは
ビーソフテンは、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の改善に効果があると言われており、皮膚科や小児科で処方されている医薬品です。
ヒルドイドと同様、クリームやローション、ジェルなどの種類があります。
低刺激で保湿力、保水力が高いため、肌のバリア機能も高めることができて、美肌効果も期待されているそうですよ。
大人でも化粧水として使っている人もいるみたいです。
ビーソフテンとヒルドイドに違いはあるの?
ビーソフテンが処方される症状は、ヒルドイドが処方される場合と同じものが多いのではないでしょうか。といのも、ビーソフテンはヒルドイドのジェネリック医薬品(後発医薬品)です。
ジェネリック医薬品とは、先に世に出されていた薬の特許が切れ、そのあとに販売される薬のことをいいます。同じ有効成分が含まれていて、同じ効き目になっていますが、もともとある薬に比べると価格が安いことが特徴です。
なぜ、価格が安くなるのかというと、新薬の開発に必要な長い歳月と、莫大な費用がかかっていない為です。すでに安全性・有効性が確認されている成分を使っているので、開発にあまり時間がかかりません。さらに、新薬の場合は安全性情報の伝達や収集に費用がかかりますが、ジェネリックは情報提供費用も最小限にすることができるのです。
有効成分や効き目が同じなので、ヒルドイドとの違いはありません。ただ、同じなのは有効成分だけで、添加物は違うものが含まれています。その為、「まったくもって同じもの」というわけではないのです。
ビーソフテンの効果
ビーソフテンはヒルドイドのジェネリック薬品の為、使用されている有効成分も同じものです。
その為、ビーソフテンの効果も、ヒルドイドと同様この3つの効果が期待できます。
・血栓溶解、血行促進効果
・保湿効果
・傷跡を綺麗にする効果
これらは全て、ヒルドイドの主成分でもある「ヘパリン類似物質」によって得られる効果です。ヘパリンには血液の凝固を抑える働きがあり、血が固まりにくくなるということは、血行の改善にもつながるんです。
また、傷跡を綺麗にする効果に関しましては、「薬効薬理」の欄に書いてあります。傷跡といっても、すべての傷跡ではなく、傷を治す時に、多く作られてしまった細胞の増殖を止めて、ケロイドのような傷に効果を発揮するようです。
ビーソフテンの副作用・デメリット
ビーソフテンは副作用が非常に少なく、安全性が高いとされていますが、まったくない訳ではありません。そもそもの主成分は同じなので、副作用もヒルドイドと同じものがあります。
起きる可能性のある副作用は下の4つです。
・皮膚炎
・かゆみ
・発赤(赤み)
・発疹
どれも局所的に起きるもので、また1度なっても、使用を中止すればすぐに改善されるものです。赤ちゃんや敏感な肌に塗ることは心配かもしれませんが、かなり安全性は高いようにみえますね。
しかし、ビーソフテンには大切な注意点が1つだけあります。
それは、出血によって重篤な状態になる人は使用できないという点です。
ほとんどの場合はこのような疾患をもっていないので大丈夫ですが、先天性の出血性疾患を持っている人などは、使用できないので気を付けましょう。ヘパリンによる血行促進効果というのは、逆にいうと出血しやすくなるということです。その為、添付文書には禁忌のところにも書いてあります。
ビーソフテンの購入方法
ビーソフテンは、法律上は処方箋なしでも調剤薬局で購入することができます。
しかし、薬局側には処方箋が無い状態での販売をする義務がある訳ではありません。その為、法律上は可能であっても、実際にビーソフテンを販売してくれる薬局は非常に限られている可能性が非常に高いです。
行きつけの調剤薬局や、かかりつけの薬剤師などがいれば、相談すれば購入できるかもしれませんが、基本的に可能性は低いと考えた方が良いでしょう。
また、海外から通販などで個人輸入する方法も可能ではありますが、その場合は品質の安全性が保障されていない可能性が高くなります。品質が悪いだけでなく、ビーソフテンの成分とは全く別の成分が含まれている可能性もあるのです。
さらに、個人輸入したものを使用した場合は、もしも本来より重い副作用が起きてしまっても、本来国から受けられる救済が受けられない可能性もあります。
処方箋がなくてもビーソフテンを購入する方法を紹介しましたが、赤ちゃんや敏感な肌の人が購入するには非常にリスクがあります。やはり、安全にビーソフテンを手に入れるためには処方箋がある状態で購入することをおすすめします。
ビーソフテンそのものの購入は難しいですが、ビーソフテンの成分である「ヘパリン類似物質」を含んでいる市販薬もいくつかあります。
・ピアソンHPクリーム
・HPクリーム
この2つは、ヘパリン類似物質がビーソフテンと同じ0.3%含まれています。
・アットノン
こちらは傷あとに効果があるということで有名ですよね。
ヘパリン類似物質の血行促進作用によって傷あとが薄くなるようです。配合率もビーソフテンと同じ0.3%です。
このように、同じ有効成分が含まれている市販薬もいくつか存在しています。しかし、有効成分以外の添加物に関しては、同じものを使用しているわけではありません。赤ちゃんや、肌の弱い方は、やはり病院で処方された通りの薬を使うことをお勧めします。
▼関連記事
![]() |
乳児湿疹の原因とケア方法 |
![]() |
かゆい乾燥肌の原因とすぐできる対策方法 |
![]() |
口コミで人気の保湿剤6選 |