子供に湿疹が出たら、「病院に行くべき?」「家で様子を見るべき?」「病院に行くとしたら、皮膚科と小児科どっち?」など、迷うことが多いと思います。今回は、赤ちゃんに湿疹が出た際の受診の目安をまとめました。
1. 病院に行くべきか
1-1. 患部を清潔にし、保湿しても改善されない・悪化した
1-2. 症状が繰り返し発症する
1-3. 赤ちゃんがかゆくて泣く/ひっかく
1-4. 湿疹以外にも発熱や咳などの症状がある
2. 皮膚科の特徴
3. 小児科の特徴
4. 結局、何科に連れていけばいいの?
病院に行くべきか
特に生後1ヶ月~1歳になるまでの赤ちゃんは乳児湿疹やおむつかぶれなどの肌トラブルを起こしやすいので、家で様子を見るべきか、病院に連れて行くべきか迷うと思います。
おむつかぶれやあせもなどであれば、汚れや汗をこまめに拭いて、保湿剤を塗るなどしっかりケアをすれば2~3日でよくなることが多いものです。
数日丁寧なケアをしているにも関わらず、症状がよくならなかったり、下記の様子が見られる場合は、早めに病院にいくことをおすすめします。
●患部を清潔にし、保湿しても改善されない・悪化した
おむつかぶれやあせもなど原因が分かっていても、長引いてスキンケアだけでは治りにくいケースがあります。それ以上悪化させないためにも医師に診てもらって、治療しましょう。
●症状が繰り返し発症する
特に親や兄弟にアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患があると、赤ちゃんもアトピーである可能性が高いので、一度見てもらいましょう。
●赤ちゃんがかゆくて泣く/ひっかく
赤ちゃんがかゆがる場合は、引っ掻いた箇所から細菌が侵入して、感染症を引き起こしたり、炎症がますますひどくなるので、早めに治療をしましょう。
●湿疹以外にも発熱や咳などの症状がある
特に発熱などの症状が見られる場合は、細菌などに感染している可能性があるので、すぐに病院に行きましょう。
皮膚科の特徴
皮膚科は、皮膚の病気の専門家です。カビなどが原因で湿疹が出ている場合は普通の湿疹用の薬では治りません。皮膚科では顕微鏡で患部を見て、適切な薬を処方してもらうことができます。
また、アトピー性皮膚炎の患者が増えていることに伴って、アレルギーに強い皮膚科も増えてきました。アトピーの可能性が高ければ、長く付き合える皮膚科を探すと良いでしょう。
小児科の特徴
小児科は小児の病気の専門家です。おむつかぶれやあせもなど明らかに皮膚だけの病気だとわかっていれば、皮膚科でも良いですが、湿疹の原因かわからない場合は、ウィルスや細菌感染の可能性もあるので、子供の体を総合的に見てもらえる小児科が良いでしょう。
ただし、小児科は一般的に皮膚科と比べて弱い薬を出す傾向があります。強い薬をあまり出さない分、副作用の心配が少ない一方、治療が長期になることもあります。それに対して皮膚科は、ステロイドなどの強い薬を出されることもありますが、まずは症状を短期で抑えてからその後予防する治療に入る傾向があります。
結局、何科に連れていけばいいの?
皮膚の専門家である皮膚科か、小児の専門である小児科に行くべきか悩みますが、迷った時は最初に小児科に行くことをおすすめします。
小児科は、子供の体全体を見て診断してくれます。単なる皮膚の湿疹だけでなく、何かの病気で発疹が出ている場合もしっかり見て適切な処置をしてもらえます。また、子供の体質や病歴を把握しているかかりつけの医師であれば、変化を見抜いてもらえる可能性も高いです。
また、皮膚科の方が皮膚の症状が早く治る場合もありますが、原因がわからない場合は、万が一大きな病気の症状として発疹が出ていた時のリスクを考えると、私は小児科に行くべきだと思います。
なお、小児科の先生が専門的な治療が必要と判断したり、小児科での治療効果が薄いと感じた場合は、皮膚科に行くと良いでしょう。その際は、小児科医での判断や治療を、皮膚科医の先生にしっかり伝えることが大切です。
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