沐浴とは
ベビーバスでお風呂に入れることを「沐浴」と言い、家族と一緒に入る入浴と区別する為に使われます。
赤ちゃんは生まれてから1ヶ月頃までは、抵抗力が弱い為、大人と一緒のお風呂に入ることができません。その為、新生児期の赤ちゃん用のバスタブを用意し、体を洗ってあげます。
赤ちゃんのお肌ってとってもやわらかくて、すべすべで気持ちが良いですよね。生後間もない赤ちゃんは体内にいた時のお母さんのホルモンの影響で3ヶ月頃までは皮脂分泌が盛んに行われます。しかし、それ以降急激に減っていき、皮脂分泌が人生で1番低下した状態が続きます。この状態は3歳頃まで続くといわれています。
さらに、赤ちゃんの皮脂分泌が低下すると、角質層が崩れ、バリア機能もまた低下してしまいます。これにより、ホコリや外からの刺激を受けやすくなり、肌にかゆみが出てきてしまうのです。
赤ちゃんはかゆみを我慢することができないため、肌が刺激を受けて炎症を起こすとすぐに肌をかいてしまいます。すると、炎症は悪化してしまい、再び赤ちゃんが肌をかくというループができてしまうのです。かゆみがひどくなってしまうと赤ちゃんは眠ることもできずに泣いたり、ぐずってしまいます。それは最終的にお母さま方への負担になってしまうので、早めの対策が大切です。
また、バリア機能が低下した状態で、肌が炎症をおこしている部分にアレルゲンが触れると、アレルギーを起こしアトピー性皮膚炎になりやすくなってしまいます。アレルギー症状は0~1歳頃から発症しやすく、また、連鎖して他のアレルギー症状を起こすこともあります。
しかし、この赤ちゃんの肌が乾燥する時期の丁寧なスキンケアこそ、赤ちゃんの将来の肌質をより良いものにしてくれるのです。将来のアレルギー予防の為にも、しっかりスキンケアをしてあげましょう。
将来的な赤ちゃんの肌の健康の為には、「汚れをおとす」ことと「保湿」を重視したスキンケアが大切です。
このページでは、赤ちゃんの肌の汚れをおとす「沐浴」についてご紹介します。
準備する物
沐浴は手際よく行うことが重要です。なぜなら、赤ちゃんは体温が高く、代謝も良い為、大人よりものぼせやすいからです。沐浴をする前に、必要な物が揃っているか確認しましょう。
① ベビーバス
新生児期の赤ちゃん用のバスタブです。丈夫で安定感のある床置きタイプ、立ったまま洗えるのでママの足腰への負担が少ないシンクタイプ、収納に便利で持ち運びできるビニール・エアータイプ、そして沐浴期間が終わった後も使用できるマットタイプなどがあります。
のぼせやすく、お湯冷めもしやすい赤ちゃんの為に、ご家庭の間取り等で素早く済ませることのできるタイプを選んでみてください。
② 温度計
ベビーバスはお湯の深さがあまりないことに加え、お湯が空気に触れている面積が広い為、思っている以上に冷めやすいです。
温度の変化は意外と気が付きにくいので、温度計の使用は必須です。かわいいデザインのものであれば赤ちゃんを飽きさせずに沐浴できますし、沐浴が終わってからもおもちゃとして使えるタイプもありますよ。
③ ベビーソープ
赤ちゃんの肌を綺麗にするためには必要なものです。必ず使う必要はありませんが、乳児湿疹が出ている場合は使用をおすすめします。固形、液状、泡状のものがあり、ベビー用品のブランドからさまざまなものがでている為、赤ちゃんの肌質にあったものを選びましょう。スピードが大切な沐浴にはすぐに使用できる泡タイプのソープがおすすめです。
④ ガーゼ、スポンジ
ガーゼで身体を拭って綺麗にしてあげるのが一般的ですが、現在はスポンジでも新生児から使えるタイプのものもあります。お子さまの肌に合わせて使用しましょう。敏感肌の赤ちゃんで、ガーゼで拭いても赤くなってしまうような場合は、素手で洗ってあげると肌に優しく赤ちゃんの身体を綺麗にしてあげられることができます。また、スキンシップを兼ねることもできますよ。
⑤ バスタオル
沐浴の後に身体を拭き、赤ちゃんの身体を冷やさない為に使用します。もちろん家にあるもので大丈夫です。もし新しいものを買おうか考えている場合は、正方形の大判タオルであれば、すばやく身体を包んでふきとってあげることができる為便利です。
沐浴の後は、すぐに赤ちゃんの身体を拭いて服を着せられるように、服をすぐ着せられる状態に置いておくとスムーズにできますよ。
沐浴のやり方・注意点
必要なものが揃っているか確認し、準備が整ったら、赤ちゃんを以下の方法でお風呂に入れてあげましょう。
かく手順での注意するポイントを紹介しています。
① ベビーバスにお湯を張る
適温でしっかりと管理をしましょう。お湯の量の目安はベビーバスの7割くらいまでです。
ポイント 適温は38度前後
温度が高すぎると皮膚の油分まで流してしまう可能性があり、低すぎると身体が冷えて風邪などの病気につながる可能性が高まるので、慣れるまでの間は温度計を使って管理しましょう。
② 赤ちゃんをお湯に入れる
首と股を支えて、赤ちゃんがびっくりしないように足からゆっくりとお湯に入れてあげます。
ポイント1 滑り落ちないように気を付けよう
赤ちゃんは利き手で洗ってあげるので、利き手で股を支えてあげると良いでしょう。腰がつくまでお湯に入れた後は、首を支えてバランスをとってあげましょう。
ポイント2 泣いてしまう場合はガーゼを使う
赤ちゃんは生まれる前は羊水の中にいた為、基本的にお湯が好きな子が多いです。しかし、中には泣いてしまう赤ちゃんもいます。泣くと赤ちゃんがのけ反ってしまいますが、慌てずに体を丸めるように手で包んであげましょう。その後は、赤ちゃんは何かを掴んだり、包まれていると安心するので、ガーゼをおなかにかけたり、持っていれば沐浴布でくるんであげると良いでしょう。
③ 顔を洗う
お湯で濡らしたガーゼを軽く絞り、優しく拭きとるようにして洗ってあげます。
ポイント 外側に向けて拭いてあげよう
顔を拭くときは、内側から外側へ向けて拭いてあげることで、目や口にお湯が入りづらくなります。石鹸で洗う場合も、頬とおでこに泡を乗せてくるくると優しく洗った後、外側に向けて石鹸を拭いとってあげるといいでしょう。
④ 頭を洗う
シャンプーを泡立てて、しっかりと洗いましょう。洗った後は、湯冷めしないように髪の毛の水分をガーゼで拭いてあげましょう。
ポイント1 ごしごしと洗わない
赤ちゃんの頭皮は皮脂が多く、しっかり洗わないと乳児性脂漏といって、皮脂が固まり、かさぶたのようなものができてしまいます。
しかし、皮膚も薄いので、たっぷりの泡で手を使って洗うと良いでしょう。
ポイント2 耳にお湯が入ってしまっても慌てずに
髪を洗い流す際、気を付けていても耳にお湯が入ってしまう場合があります。しかし、赤ちゃんはもともと羊水の中にいたので、慌てる必要はありません。お湯が入ってしまった方の耳を下に向ければ出てきますし、出てこなければそれくらい少ない量であったということです。可能性は低いですが、痛みがあるようであれば赤ちゃんがぐずったり、耳をかいたりするので、そのような場合は病院を受診しましょう。
⑤ 身体を洗う
赤ちゃんをあおむけにして、各部位を洗ってあげます。その後、うつ伏せにして背中を洗います。
うまくできない為はあおむけのままでも大丈夫です。
おしりはうんちで汚れているので、より丁寧に洗ってあげましょう。
ポイント しわの部分は特に気を付けよう
ももの付け根のような関節にできるしわの部分やわきの下は、汗や汚れカスが溜まりやすい場所です。特に丁寧に洗ってあげましょう。
「気持ちいいね」のような声掛けをしてあげると赤ちゃんも安心してくれますよ。
⑥ 上がり湯ですすぐ
洗面器にあらかじめ用意しておいたお湯、もしくはシャワーですすぎます。
沐浴剤を使用している場合はすすいであげなくても大丈夫です。
これらの手順を、のぼせやすい赤ちゃんの為に5~6分で行います。沐浴を終えた後は、すばやく準備していたタオルで赤ちゃんの身体を包みながら拭いてあげましょう。慣れない間は、パパや周りの人に手伝ってもらうことも大切です。
沐浴で肌を清潔にした後は水分を逃さないように保湿を
1日1回を目安に沐浴をすれば、代謝の良い赤ちゃんの肌も清潔に保つことができます。しかし、それだけでは赤ちゃんの将来の肌質を良いものにすることはできません。
日々の汚れを落とすことも大切ですが、その後の保湿によってその後の肌質は大きく変化します。
赤ちゃんは体温が大人よりも高めであり、肌もうすいので、お風呂上りでもすぐに肌から水分が蒸発していってしまいます。
水分が逃げないように乳液やクリームでフタをすることも大切ですが、その前にウォータータイプのローションで肌に水分を与えることで、より赤ちゃんの肌質を良い状態にしてあげることが重要なのです。
メルシーケアシリーズは、「保水」を重視して作られた赤ちゃん向けのスキンケアです。3ステップ(ウォータ、ミルク、ローション)で使用することで、赤ちゃんの肌に潤いを与え、さらにバリア機能も高めてくれます。
また、ウォーターには三室型電解水と呼ばれる水を使用しており、水の分子が細かくなっている為、浸透率もバツグンです。
さらに、キク科のカレンデュラという花のエキスも高配合されています。この花のから抽出されるエキスは、皮膚の粘膜の修復や保護作用に優れています。
メルシーケアを使うことで、赤ちゃんの肌に潤いを与え、水分を逃げ出しにくくしながら、肌を守ってくれますよ。
おしりケアスプレーも販売しているので、おむつかぶれが気になる方にもおすすめです。
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